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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第12回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第12回  最終回)

 

世界最大のビール祭りオクトーバーフェスト(その2)

 

常に満席の会場で席を取るには

 




期間中は日時を問わずいつでも満席状態の会場。特に夜は(週末は一日中)混雑が激しくなり、一時入場を制限されるテントも出るほどです。平日のお昼過ぎが比較的すいていて、席が取りやすい時間帯。場所取りはタイミング次第。しばらく行ったり来たりしていると、そのうち席を立つ人がいるので、そうしたら迷わずそこに座りましょう。ちょっとでも迷っていると、すぐに他の人に席を取られてしまいがち。

 

またテントの外の席は空いている可能性が大。中の方が生演奏もあって、オクトーバーフェストならではの雰囲気を味わえるが、外でも十分楽しめる。タバコのにおいが苦手な人や、うるさすぎるのはちょっとという人は、むしろ外の方がある程度落ち着いていて良いだろう。でもとにかくドイツ人と一緒に踊りたい!と言う人は、がんばって中で席を探すべし。どちらにしても根気よく探すことが大切。

 

 

華やかなオクトーバーフェスト・パレード

 




オクトーバーフェストのパレードが初めて行われたのは1835年。バイエルン王ルートヴィッヒ1世と妻テレーゼの銀婚式を記念してのこと。1950年以来毎年行われるようになり、今ではオクトーバーフェストのハイライトのひとつとなっている。この大々的なパレードは、毎年オクトーバーフェスト2日目の日曜日、朝10時にスタート。ミュンヘンの旧市街に7Kmにわたるルートが作られ、沿道には開始前から大勢の人。華やかな行列がやってくるのをワクワクしながら待っている。パレードではドイツの様々な地域のグループが、その土地の民族衣装を着て次々に登場。民族衣装は地域ごとに個性があり、いろいろ見比べることができてとっても楽しい!パレードの参加者は合計約8000人以上という大規模なもの。吹奏楽隊、射撃クラブ、ファンファーレ隊、中世の風変わりな踊りを披露するグループなどなど、伝統文化を今も大切に保存する団体が、工夫を凝らした衣装や演出を見せてくれる。参加者はバイエルン州の団体が主だが、その他の州や、スイス、イタリア、オーストリアなどの外国から来ているグループもいる。時には日本からも…。

 




オクトーバーフェストに出店する各ビールメーカーは、豪華に飾りつけられた車を何頭もの立派な馬に引かせてアピール。これもなかなかの見もの。またミュンヘン市長、バイエルン州首相も馬車に乗って登場し、観客の注目を一気に集める。ブラスバンドの行進曲にのって練り歩く華やかなパレード。最初から最後まで見ると2時間ほどかかるが、どの団体も興味深く、全く飽きない。夢中になって見ていると、2時間なんてあっという間だ!

 

パレードは、バイエルン州の州議会議事堂であるマクシミリアネウムMaximilianeum)前でスタート。そこからバイエルン政府関係の建物や高級ブランド店が立ち並ぶマクシミリアン通りMaximilianstraße)を通り、バイエルン州立歌劇場のところで右に曲がり、オデオン広場Odeonsplatz)でUターンし、カールス広場Karlsplatz)方向へ。そこからゾンネン通りSonnenstraße)、シュヴァンターラー通りSchwantahlerstraße)と進み、お祭り会場のテレージエンヴィーゼTheresienwiese)に到着します。「オデオン広場」はパレートのちょうど中間地点で、ここには段上の観客席が設けられており、ミュンヘン市長、バイエルン州首相が座っている。

 



 

初日のオープニングパレード

 

オクトーバーフェスト初日にも、規模は小さめだがパレードが行われる。これはビールメーカーやテントなどの各出店者が豪華な馬車に乗ってパレードをしながら会場入りし、お祭りの幕が開けるというもの。参加者は約1000人ほど、ルートも2日目のパレードより短いですが、こちらも同じく音楽隊や民族衣装を着た人々の行進が見られます。スタートは午前10時45分。正午にはパレードが会場に到着し、ミュンヘン市長によるビール樽の開栓が行われ、いよいよオクトーバーフェストが始まりだ!

 

 

会場へのアクセス方法

会場へは主にUバーン(地下鉄)かSバーン(都市近郊電車)で行く。

■U
バーン
U
3・U 「Goetheplatz(ゲーテプラッツ)」または「Poccistraße(ポッチシュトラーセ)」下車
U
4・U 「Theresienwiese(テレージエン・ヴィーゼ)」または「Schwanthaler Höhe(シュヴァンターラー・ヘーエ)」下車

■S
バーン
全てのSバーン路線 「Hackerbrücke(ハッカー・ブリュッケ)」下車

「テレージエン・ヴィーゼ駅」は中でも最も混雑するので、U4・U5を避けて他の路線で行くことを強くおすすめ。駅から会場までは「Oktoberfest」という表示に従って行く。会場へ向かう人が常にたくさんいるので、人の流れに乗っていけば大丈夫。道を知らなくても問題なく着くだろう。

トイレは?

ドイツでは、トイレのことを「00」と表すことがある。数字のゼロが二つ並んだものなのだが、オクトーバーフェストでもこのような表示がされていることが多い。広い会場内でも遠くからこの印が見えるので、とても便利。ちなみに弓矢を持った男の子が、トイレの上に座っている。

 

会場での注意点

スリには十分気をつけたい。手ぶらで行くのが一番だが、なかなかそうもいかないと思うので、最小限のものだけを持ち貴重品は身につけないようにしたい。特に夜は人ごみが激しくなるので注意が必要。また夜になってくると、酔っ払いも増えて来るので要注意。明らかに飲みすぎでアグレッシブになっている人もいるので、からまれたりしないよう気をつけよう。

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第11回)
 

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第11回)

 

世界最大のビール祭りオクトーバーフェスト(その1)

 




今年も世界最大のビール祭り、「オクトーバーフェスト」の季節がやってきた。世界中から約600万人が訪れるこのビックイベントは、1810年から続くミュンヘンの伝統的な行事であり、お祭りのために特別に造られる「オクトーバーフェスト・ビール」や移動遊園地はもちろん、参加者が着ているバイエルンの民族衣装など、見どころが目白押し。そんなビールの都ミュンヘンが誇る一大祭りなのだ。
開催期間は10月の第1日曜日を最終日とする16日間。ただし1990年のドイツ再統一以来、第1日曜日が1日か2日となる場合には祝日となる3日のドイツ統一の日まで続けることとなった。今年はそれが適用されて、9月17日から10月3日までの開催となる。

 

オクトーバーフェストの会場は、ミュンヘン西部にある「テレージエン・ヴィーゼ(Theresienwiese)」という42ヘクタールの巨大な敷地。そこに14の大テント(ビアホール)と16の中小のテントが立ち並んでいてまさに壮観。大テントのキャパシティーは6000〜7000席。テントの外にはさらに数千席が用意されているという、桁違いの規模。これらが期間中は、朝から晩まで通して満員状態に。席を取るのはもちろん至難の業。

 

各会場では中央にステージが設置され、ブラスバンドが演奏してい.。バイエルンの陽気な民族音楽やポップソングに合わせて、ビールジョッキを片手に歌い踊る人たち。時々、音楽とともに乾杯の合図が流れてくると、一斉に「Prost(プロースト=乾杯)!」というかけ声が会場全体に響き渡る。このとてつもなく広い会場、大音量の音楽、椅子の上に乗って踊る人々のテンションの高さは、初めての人にとってはかなりショッキングな光景だと思う。

 

また人々が着ているバイエルンの民族衣装にも注目したいところ。女性はチェックやストライプ、花柄などのふわっとした農民風ワンピース、男性は革の半ズボン。若い人も年配の人も多くが普段は着ない伝統的な衣装を身にまとう。日本人が浴衣を着て縁日に行くのと同じことか。

 

 

ミュンヘンのビール醸造所が特別に造る「オクトーバーフェスト・ビール」

 




オクトーバーフェストに出展できるのは、ミュンヘンのビール醸造所のみAugustiner(アウグスティーナー)、Hofbräu(ホーフブロイ)、Löwenbräu(レーヴェンブロイ)、Hacker-Pschorr(ハッカー・プショ−ル)、Paulaner(パウラーナー)、Spaten(シュパーテン)の6大メーカーが毎年このビール祭りのために、特別にビールを製造している。普通のビールより甘みが少し強く、麦芽の味がきいているオクトーバーフェスト・ビールは、アルコール度数が6%前後と高め。これは原麦汁濃度が通常より高いためだそう。

 

またオクトーバーフェストでは、ビールは1リットルサイズしかない(!)。この1リットルジョッキは「Maß(マス)」と呼ばれ、たくましい腕をしたウエイトレスさんが両手に何本も持ってテーブルに運んでくる。ちなみにバイエルン以外の地域の人たちは間違って「マース」と発音することが多いのだが、「マス」が正しい発音。ミュンヘンで「マース」と言うと「マスだよ」と直されることも。

 




このビール、アルコール度数が高いので1リットルも飲んだら酔いがけっこう(かなり)回ってくる。お酒があまり強くない人は2人で1つ頼むのも良い。おつまみには特大ブレッツェルや、Obatzda(オーバツダ)というカマンベールとクリームチーズを練り合わせたものがぴったり。ローストチキンもオクトーバーフェストの定番で、期間中大量に消化される。

 

オクトーバーフェストのもう1つの見どころは移動遊園地。毎年この期間のために組み立てられ、お祭りが終わると撤去される遊園地で、ジェットコースターやフリーフォールなど絶叫マシン系もある本格的なもの。「移動遊園地でジェットコースターって大丈夫なの?」と思う人も多いと思うが、ドイツ(ヨーロッパ)ではこれがごく普通なのでご安心を。他にもバイキング、メリーゴーランド、お化け屋敷などいろいろあるが、中でもオススメは観覧車。上からはオクトーバーフェストの会場全体、さらにはミュンヘンの街並みが見渡せて、旅の最高の思い出になるはず。

                       

 

 

 

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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第10回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第10回)

                     

バイエルン伝統のビアガーデンに行こう!

 




南ドイツのバイエルン州は、ドイツの中でも特にビールをよく飲む地域。ビアグラスの標準サイズは0.5リットル、ビアホールやビアガーデンでは1リットルのジョッキで飲んでいる人もたくさんいる。そんなバイエルンには、昔から市民の憩いの場であるビアガーデンがたくさんある

 

バイエルン州の定める「ビアガーデン条例」

 

さすがビールの国、さすが法律の国。ドイツのバイエルン州には、「ビアガーデンのあり方」をきちんと定めたビアガーデン条例があります。1999年5月に施行されたこの条例の背景には、ビアガーデン革命と呼ばれる出来事があった。ミュンヘンのある老舗ビアガーデン周辺の住民が訴えた騒音に対する苦情により、一旦ビアガーデンの営業が21時半までに規制されたことを受けて、2万5千人の地元市民がデモを行い、「バイエルンのビアガーデンの伝統を守るべきだ」と抗議したことを受け、バイエルン州は「ビアガーデン条例」を発効。「バンド演奏は22時まで」、「ラストオーダーは22時半」、「遅くとも23時までには家路に着く人々の流れも落ち着き、静かな状態になっていること」などの、騒音に関する規則の他、「ビアガーデンの定義」もきちんと盛り込んだものとなった。

 

定義の二つのポイントは、『その1 緑に囲まれた「庭」のような雰囲気であること』そして『その2 食べ物の持ち込みが許可されていること』。まずその1については、「大きな木々が茂り、木陰に座ることができるビアガーデンが理想的。住宅が密集する地域に住む人々にとっては庭の代わりとなり、緑の中で過ごせる場所を提供できる」、と説明されている。そしてその2の食べ物の持ち込みに関しては、「ビアガーデンは社会の様々な階層の人々が共に集うことのできる大切な場。食べ物の持ち込みを許可することにより、収入の少ない人もお金をかけず、気軽に足を運ぶことができるようになる」、との理由付けがなされている。

 

ビアガーデンがバイエルン州においていかに重要なポジションを占めているか、ご理解いただけたであろうか。 ビアガーデンの良さや大切さが、条例の中で真面目に説明されているところがいかにもドイツらしいところだが、それはビールはドイツが誇る、長い歴史を持つ大切な文化。その伝統を守っていこうという、人々のは真剣な思いなのだ。

 

 

ビアガーデンはセルフサービス

 




基本的にバイエルンのビアガーデンは、セルフサービス。大抵食べ物と飲み物のコーナーは分かれていて、食べ物のところではトレーを持って、好きなものを取りながら進んでいく。肉料理などは、カウンターで欲しいものを頼んでお皿に盛ってもらい受け取る。飲み物のコーナーでも同じく希望のものを頼みグラスについでもらい、欲しいものがすべて揃ったら、トレーを持ってレジへ。会計を済ませたら席へ。

 

飲み物は1リットルジョッキのビール、ハーフサイズ、白ビールなどの他、ラードラーというビールとレモネードが半々の甘くて暑い夏にはぴったりの飲み物や、もちろんジュースなどもある。お料理は、定番のローストチキン、フライドポテト、サラダ、サンドイッチなど、ボリュームたっぷりのものから軽食まで。ビールのおつまみに欠かせないブレッツェル(塩味のきいたパン)も欠かせない。ただ、あくまでもビアガーデンなので、レストランなどと比べると味のレベルはどうしても下がる傾向が。前もってパンやチーズ、そのまま食べられる薄切りソーセージなどを買って行くのもオススメ。

 

 

コミュニケーションの場でもあるビアガーデン

 




「ビアガーデン条例」にも記されているように、ビアガーデンにはいろいろな人が集まり、交流をする場、という役割がある。簡単な長テーブルと長椅子がズラーッと並べられているだけなので、相席になるのは当然。「ここ空いてますか?」と一言声をかけるところから始まって、隣の人と乾杯をし合ったり、ちょっとした会話を交わすなんていう場面も。また、昼間は家族連れも多く、ビールを飲むというよりピクニックをしに来ているという感じの人たちも。もちろん日本人にとって最もびっくりする光景は、昼間からビールジョッキを片手にワイワイやっている人たちの様子なのだが…。

 

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第9回)

短期集中連載

                

ドイツ・ビ−ル紀行(第9回)

 

ミュンヘンの朝食、 白ソーセージと白ビール

 


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ミュンヘンに来たらぜひ食べていただきたいのが、名物の白ソーセージ(Weißwurst ヴァイスヴルスト)。ミュンヘン伝統の朝食で、白ビールと一緒に食べるとなお美味しい!「白ソーセージ」は仔牛肉を使ったソーセージ。その名の通り、白い色をしていて、とてもやわらかく、普通のソーセージのように肉々した感じがありません。口ざわりはまさしくはんぺんのそれと同じ。パセリ、レモンの皮、タマネギ、その他の香辛料が入っていて、「これがソーセージ?」と思わせるような優しい食感、味。皮は厚いので取って食べる。

 

もう一つの特徴は、「甘いマスタード(Süßer Senf)」を付けて食べるということ。マスタードと言えば普通、黄色くて辛いものだが、この「甘いマスタード」は茶色くドロッとしていて本当に甘い。白ソーセージは味が淡白でとても控えめなので、甘いマスタードをたっぷりつけることで美味しさが一段とアップ。このマスタードは大抵のスーパーで売っているので、味が気に入ったらお土産に1ビン買っても良いかも。

 

レストランで白ソーセージを注文すると、お湯に入った状態で出てくる。白ソーセージは焼くのでもなく、茹でるのでもなく、お湯で温めて食べるものだそうで、なんでも沸騰したお湯の中で茹でると、皮が破れて旨みが外に逃げてしまうためらしい。




 

 

白ソーセージの正しい食べ方

 

「白ソーセージの皮は取る」と前述したが、生粋のミュンヘン人は白ソーセージを食べる時、フォークもナイフも使わず、手でソーセージを持ってマスタードを付け、皮から中身を吸い込むようにして食べるこれがツウの食べ方とされている。決してお行儀が良いとは言えないので、くれぐれもレストランではやらないように。

 

フォークとナイフを使っての食べ方は、ナイフでソーセージに横に長く切り込みを入れ、フォークとナイフで一口分ずつ皮からはぎ取って食べるという方法。そして白ソーセージのお供はブレッツェル(塩の付いたパン、別料金)と昔から相場が決まっていて、間違ってもザワークラウト(キャベツの塩漬け)やポテトサラダなどを付けるのはタブ−。これにフレッシュな味わいの白ビール(小麦入りのバイエルン特産ビール)を合わせれば、完璧な「白ソーセージ朝食」のできあがり!

 

少し遅めの朝食としてこのメニューを食べることが多いようだが、でも午前中からビールって…(でもドイツ人は平気で飲んじゃう)。ドイツの中でも特にビールをよく飲むバイエルン地方らしいメニュー。




 

白ソーセージのオーダーはお昼までに

 

バイエルンには「白ソーセージに正午の鐘を聞かせてはならない」という言い習わしがある。これは、「白ソーセージは午前中のうちに食べなければならない」という意味。冷蔵庫のなかった時代、日持ちしない白ソーセージはその日の朝に作り、できるだけ新鮮なうちに食べなければならなかったのだ。冷蔵のできる現代では2〜3日は持つのだが、「白ソーセージを午前中に食べる」という風習は今でも残っていて、営業時間を通して夜まで白ソーセージを注文できるレストランもあるが、お昼の12時までしかオーダーできないところも多い。時間内でも、その日の分はもう終わってしまっている場合もあるので、どうしても食べたいときは、店に入るなりまず「白ソーセージはありますか?」と聞くのが良い。

 

白ソーセージと甘いマスタードに、ブレッツェルと白ビールを添えたミュンヘンの朝食。地元の多くの人が、「この組み合わせ以外は考えられない!」と強いこだわりを持つミュンヘン名物。みなさんもぜひ味わってみていただきたい。ミュンヘンのドイツ料理レストランなら、普通どこでも食べることが可能。

 

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第8回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第8回)

          

芸術とビールの街、ミュンヘン(その2)

 

ミュンヘンが「ビールの街」の訳

 




わが国でもその昔テレビCMで「ミュンヘン、サッポロ、ミルウォ−キ−♫〜」なんてのが流れて、世界3大ビ−ル都市(?)として名を馳せたミュンヘン。その名のとおり、ドイツの全国各地に1300ほどのビール醸造所があるが、なんとその半分以上がバイエルン州に存在するという。ミュンヘンはそのバイエルン州の州都。毎年秋には世界的に有名なビール祭りであるオクト−バ−フェストも開催され、ミュンヘンとビール文化はまさに切っても切り離せない関係。またミュンヘンのレストランで出てくるビールの普通サイズは0.5リットル。この街の人々は、老若男女問わず、とにかくよくビールを飲む。

 

市内にはミュンヘンのビール醸造所直営のビアホールがたくさんあり、その最も有名なのはホ−フブロイハウス(Hofbräuhaus)。毎日バイエルン民俗音楽の演奏が行われ、歌って踊って大騒ぎのホール内は、年中オクトーバーフェストといった感じ。お祭り好きの人にはとても楽しい空間なのだが、来ているお客のほとんどが観光客というのも驚かされる。

 




その他、地元でよく知られているのはアウグスティ−ナ−・ケラ−(Augustiner-Keller)やレ−ヴェンブロイ・ケラ−(Löwenbräukeller)などのビアホール。レーヴェンブロイは日本でも飲むことのできるドイツビールなので、知っている人も多いのでは?アウグスティーナーは、ミュンヘン市民の間で大変人気のあるビールメーカー。旧市街の歩行者天国にも、アウグスティ−ナ−・グロ−スガストシュテッテン(Augustiner-Großgaststätten)という大きなレストラン・ビアホールがあり、こちらもバイエルンの雰囲気をたっぷり味わえる所。

 

そして筆者の一押しがこちら、ヴァイセスブロイハウス(Weissesbräuhaus)このビアホ−ルもまた白ビ−ルの製造に関しては一家言をもつシュナイダ−醸造所の直営で、1階の手前にはどこのビアホ−ルにでもある12名がけの大きなテ−ブルがあり、週末はバンドが入ることもある。奥には4人から8人がけのテ−ブルがある。さらに2階はいくつかの小部屋があり、こちらは落ち着いている。2階の小部屋のひとつにはミュンヘンが生んだ大作曲家、リヒャルト・シュトラウスのオペラ装置や衣装のスケッチが飾られている通称『シュトラウス・サロン』があり、実際に見ることも出来る。

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第7回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第7回)

 

芸術とビールの街、ミュンヘン(その1)

 




年間を通して世界各国から多くの人が訪れる、観光都市ミュンヘン。人口約130万の大都市だが、南ドイツの牧歌的な雰囲気の漂う居心地のいい街。筆者は大いなる敬意を込めて『大いなる田舎』と呼んでいる。そのミュンヘンが誇る芸術とビールの文化を中心に、街の様子をご案内したい。

 

旧市街では教会めぐりとショッピングを楽しもう

 

ミュンヘンの中心は新市庁舎のあるマリエン広場Marienplatz)。この広場から四方に伸びた道沿いにはレストランやお店が立ち並んでいて、いつでも多くの人が行き交い活気に溢れている。歩行者天国になっているところが多く、ドイツ人が日常のショッピングをする様子も観察できて楽しい所。

 

また旧市街にはさまざまな建築様式の教会があり、ミュンヘンのシンボル(街の中心部で最も高い建物)であるフラウエン教会Frauenkirche)、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィッヒ2世が埋葬されている聖ミヒャエル教会St. Michael)のほか、テアティーナー教会Theatiner Kirche)もとても美しい建築で、ぜひ見学したいところ。マリエン広場近くの聖ペーター教会St. Peter)の塔の上からはミュンヘンの旧市街が見渡せ、ここに上るのもオススメ。

 

ミュンヘン市内には豪華なお城が2つ

 




ミュンヘンの中心部にあるレジデンツ(Residenz)は、1385年の築城から1918年までヴィッテルスバッハ家(700年以上にわたりバイエルン公国を支配した王朝)の居城。常に増改築が繰り返されたため、ルネサンス、ロココ、バロック、古典主義の各様式が混在しているのが特徴。現在は博物館として公開されている。丸天井のフレスコ画が豪華なルネサンス式のホール、アンティクヴァリウムAntiquarium)は一見の価値あり。

 

中央駅からトラム17番で20分ほど行ったところにあるニュンフェンブルク城(Schloss Nymphenburg)は、バイエルン選帝侯の夏の離宮として建てられたバロック式のお城。ここはルートヴィッヒ2世が生まれたところでもある。有名な美人画ギャラリーSchönheitsgalerie)は、ルートヴィッヒ1世(ルートヴィッヒ2世の祖父)が描かせた36点の美人画コレクションで、その美しさは女性でも見とれてしまうほど。昔の美女たちを見るのは何とも興味深いもの。




 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第6回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第6回)

 

ドイツビールは瓶が主流。缶ビールは邪道!

 




ドイツでは、飲料ボトルをお店に返却するのはごく普通の日常風景。ミネラルウォーターの半数以上、ビールになるとほぼ90%がリターナブル(再利用)瓶を使用しており、使い捨てのペットボトルやアルミ缶が主流の日本と比べると、ずいぶん環境に優しいリサイクルシステムが出来上がっている。これも環境先進国と言ったところか。エコの国でもあるドイツでは、「ビールと言えば瓶ビール」と言うほどで、使用済みの瓶は回収・洗浄され、40〜50回まで再利用されている。

 

ビール瓶には1本ごとにデポジット(預かり金)が課され、お店で瓶を返却するとお金も返ってくる仕組みが確立している。1本当たりの金額はごくわずか(10円ほど)だが、ドイツでのビールの消費量は相当なものなのであっという間に何十本もたまり、お店に返却しに行く価値ができるというもの。またこの制度はしっかり定着していて、ビール瓶を返却するのは当然のこと、ビール瓶は捨てるものではない、という感覚がドイツ人の間に根付いているのも事実。

 

瓶は重く、持ち帰るのには缶の方が断然楽なのだが、ドイツでは缶ビールはそれほど普及していない。ビールにこだわるドイツ人にとって缶のビールは邪道なのであって、味を比べたら瓶ビールの方が格段に美味しい!瓶で飲んでこそ、ビール本来のピュアな味が楽しめる。この点は、ドイツ人のこだわりでもあり、信念ともいうべきもので、「便利・手軽さ」が1番重要なわけではないのが「ドイツ人」ともいえるのだ。

 

 

ビールの値上げには断固として反対するドイツ人

 




このようにドイツでビールは「国民の飲み物」であるから、誰もがいつでも買えるように低価格でなくてはならないと言った考えが主流であり、ドイツの商店では0.5リットル1本が約100円くらいで売られ、そのうち税金が5円ほどというもの。こんなに安いドイツのビールだが、その価格をめぐって「ビール革命」と呼ばれる事件がミュンヘンで起こったことがあった。

             

時は1844年。原材料費上昇のため、ビールの価格が1リットルあたり1ペニヒ(=0.5セント)値上げされることとなったが、「ビールを値上げするとは何事だ!!」と憤慨した数千人のミュンヘン市民は、醸造所になだれ込み激しく抗議。兵士たちはこの騒動を収めるよう命じられたものの、何とこの兵士たち自身もビール値上げに反対だったため、鎮静活動を拒否!市民による数日間にわたる猛抗議の末、4日目にはついにバイエルン国王ルートヴィッヒ1世が折れ、ビールの値段を元に戻した、という話。

 

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第5回)

短期集中連載

                    

ドイツ・ビ−ル紀行(第5回)

 

ドイツの代表的ビール(その2)

 

まろやかでフルーティーな上面発酵ビール

 

Weißbier(ヴァイスビア)/Weizenbier(ヴァイツェンビア)
 地域:南ドイツ  アルコール度数:約5.4

 




ヴァイスビア(ヴァイツェンビア)は、中世以来、バイエルン地方を中心に南ドイツで飲み継がれてきたバイエルン特産の白ビール。バイエルンでは今でもビールと言えばヴァイスビアが常識。ヴァイスビアには色のバリエーションがあり、伝統的なのはヘーフェ(ドイツ語で酵母の意味)をろ過せず、濁りを残した「ヘーフェヴァイツェン(Hefeweizen)」で、色は淡色のヘル(Hell)と濃色のドゥンケル(Dunkel)の二種類。ヘルは黄色っぽく、ドゥンケルは琥珀色に近いです。酵母をろ過した透き通ったタイプもあり「クリスタル(Kristall)」と呼ばれている。

 

いずれも原料の最低50%が小麦であることが条件で、少し濁った感じの色が特徴。味は実にまろやかで甘みがあり、とってもフルーティー。炭酸が効いているため、フレッシュな味わいも楽しめる。醸造元の多くは、主発酵の後でボトリングし、ボトル内で発酵を完了させる方法をとっている。アルコール度数が高めで少しくせのあるビールなので、ちょっと苦手な人もいるかもしれないが、この手の味が好きな人はハマること請け合い。

 

最近ではヴァイスビアの人気もバイエルン州に留まらず、北の方へ徐々に広がってきているよう。と言っても北部でヴァイスビアを飲める場所はごくごく限られているし、どうせなら「バイエルンビールの代名詞」とも言えるヴァイスビアは、ぜひバイエルンで飲みたいところ。ヴァイスビアには、下の方が細くなっている専用のグラス(容量0.5リットル)があり、レストランなどでは必ずこのグラスで出される。日本ではめったに味わえないビールなので、試してみる価値大!

 

 

Kölsch(ケルシュ)
 地域:ケルンとその近郊  アルコール度数:約4.8




ケルシュは、ケルンとその近郊でのみ醸造することが許可されているケルン人誇りのビール。0.2リットルの細長いケルシュグラスもドイツではとても有名。ケルンの街の至るところで、ホップの苦みが効いた淡い黄色のケルシュを、この細長いグラスでグイッと飲み干す姿が見られる。

 

                     

Altbier(アルトビア)
 地域:デュッセルドルフとその近郊  アルコール度数:約4.8

 




伝統的な醸造法で作られるアルトビアは、濃い琥珀色でフレッシュなホップの苦味が効いているビール。Altbier というドイツ語は「古いビール」という意味で、旧式の醸造法である上面発酵を指している。アルトビールの起源はデュッセツドルフと北ライン地方だが、今ではドイツ全国で広く飲まれている。デュッセルドルフの人々にこよなく愛されていて、地元では「Alt(アルト)」と略して呼ばれている。量はケルシュと同じく0.2リットルだが、ケルシュグラスのように細長くはなく、少しずん胴なグラスで出される。ケルンとデュッセルドルフは立地的に近くなのだが、それぞれ異なるビールがあり、どちらも自分たちのビールに誇りを持っているところが面白い。

 

 

Berliner Weiße(ベルリーナー・ヴァイセ)
 地域:ベルリンとその近郊  アルコール度数:約2.8




ベルリーナー・ヴァイセは小麦入りのビールで、ラズベリーまたはWaldmeister(ヴァルトマイスター)という香草のシロップを加えて飲むのが一般的。シロップを入れるため甘くなり、アルコール度数が低いことからも、女性に人気のビール。軽やかな味わいで、わずかに酸味も効いているため夏にぴったり。ラードラーもこの一種。

 

 

ここでは代表的な種類のみご紹介したが、これだけの種類を全部試すのもけっこう大変だ。ヴァイスビアは北ドイツではほとんど飲めないし、ケルシュはケルンにしかないので、自分の足で飲み歩かねばならないのだが、それこそ旅の醍醐味であって、新たな街を訪れるごとにその地元のビールを試してみて、あなたのお気に入りのビールを見つけるのもドイツの旅の楽しみのひとつだと言える。また同じ種類でもメーカーごとに少しずつ味が違うので、それらを比べてみるのも面白いと思う。

 

 

 

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第4回)

短期集中連載

          

ドイツ・ビ−ル紀行(第4回)

 

ドイツの代表的ビール

 

最低限この種類さえ知っていれば何とかなる! という最もポピュラーなドイツ・ビールをチェックしておこう。ドイツ・ビールは種類によってグラスの形状やサイズも異なるのがユニークなところ。それぞれのビールの特徴を案内する。

 

すっきりとした味わいの下面発酵ビール

 

Pils(ピルス)/Pilsner(ピルスナー)
 地域:ドイツ全国  アルコール度数:約4.8




日本のビールのほとんどはピルスナータイプと言われるこのビ−ルで、ドイツ語では「ピルス」と呼ばれ、最も多く飲まれているビールの種類である。店頭での販売数は全体の65%を占めている。透き通った黄金色、苦味とキレが特徴で、ホップの苦味が効いていて、きめ細やかな泡が特徴。レストランやビアホールでは、細めのグラスまたは筒状または脚のついたグラスで出される。オーストリア帝国の町ピルゼン(現在ではチェコ共和国のプルゼニュ)で、バイエルン出身のマイスターが1842年に製法を発明。比較的ドイツ・ビールの中では日本のビールと似ているので、日本人にも飲みやすい味である。

 

ピルスは全国どこへ行ってもあるが、特に北ドイツでよく飲まれるビール。独自のビール文化を持つ南ドイツ・バイエルン州では、ピルスの販売数は全体のわずか25%あまりを占めるのみだ。

 

 

Helles(ヘレス)/Lager hell(ラーガー・ヘル)/Export hell(エクスポート・ヘル)
 地域:南部(バイエルン州・バーデン・ヴュルテンベルク州)  アルコール度数:4.65.6

 




ドイツ南部
でよく飲まれるヘレス。特にバイエルン州では最もスタンダードなビールで、「ビールと言えばヘレス」というくらい親しまれている。麦芽の風味が効いていて、ほんのり甘みがある力強い味わいのビール。ホップの苦味は控えめ。このコクのあるヘレスに慣れると、ピルスでは物足りなくなってしまう人も多いよう。「hell(ヘル)」とは「色が薄い、淡い」という意味で、その名のとおり、このビールの色は淡い黄色、量は通常0.5リットル。こんな量でも、ビール好きのバイエルン人はあっという間にグラスを空けてしまう。

 

Export」は普通のヘレスよりアルコール度数が少し高め。これは、もともと輸出用に作られていたビールだったため、長い輸送期間に耐えられるよう強めに醸造されたことに由来する。

 

 

Dunkles(ドゥンケルス)/Lager dunkel(ラーガー・ドゥンケル)/Export dunkel(エクスポート・ドゥンケル)
 地域:主にバイエルン州  アルコール度数:4.65.6




ドゥンケルスには、火であぶって色が濃くなった麦芽が50%以上使用されているため、ビールの色も濃く、モルトの風味が効いている。「dunkel(ドゥンケル)」とは「濃い」という意味。まろやかでヘレスより少し甘みがあるこのドゥンケルスは、主に南のバイエルン州で飲まれるが、北部でも「珍しい味」として少しずつ人気が出てきている。

 

 

Schwarzbier(シュヴァルツビア)
 地域:ドイツ全国、主に東部  アルコール度数:4.85

 




シュヴァルツビア(=黒ビール)は、とても色が濃く、香ばしい麦芽の味がするコクのあるビール。その歴史はかなり古く、すでに1543年にテューリンゲン地方で製造されていたことが分かっている。淡色系ビールが一般的となった現在では、シュヴァルツビアはマイナーな存在であるが、100年ほど前まではビールと言えば黒というほどポピュラ−なそんざいだった。今では出番は少なく、「今日はいつもとはちょっと違った味を」というときに、この香ばしく味わい深いシュヴァルツビアを頼む人が多い。しかし旧東ドイツ地域では親しまれていて、人気も再び上昇しているらしい。

             

このビールは下面発酵で造られ、アルコール度は約5%。醸造元により味が少しずつ異なる。このビールのダーク カラーは、焙煎したモルトを使用しているため。黒ビールコブレットというグラスを使い、約8で飲むのがベストとされている。

 

 
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短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第3回)

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ドイツ・ビ−ル紀行(第3回)

 

ドイツビール注文のポイント

 




ビールの分類も銘柄も多種多様なドイツ・ビールは、ドイツのほとんどの飲食店で数種類置かれているのが当たり前。ビールの注文には種類を指定し、選択肢が複数あるなら銘柄やサイズまで具体的に注文するのがドイツ流。ドイツでビールと言えば生ビールが基本だが、ワイン酒場など一部の例外では瓶ビールのこともある。

 

飲食店でのメニューには、ビールの銘柄・種類・サイズ・値段の順に記載されていることがほとんど。銘柄は店によって千差万別だが、ドイツで全国的に流通している数タイプと、あれば地ビールが用意されているのが通常。ドイツ全国どこでもメニューに登場するビールの種類を覚えておくと、注文もスマートにできるというもの。

 

 

「とりあえずビール」ではなく「最後までビール」!

 




ドイツ人はイメージ通り、とにかくビールをよく飲む。特に夏の間は、昼間からみんな普通にビールを飲んでいる(なかには朝っぱらから飲んでいる人もチラホラいる)。ドイツの中でも特にビールをよく飲む南部のバイエルン地方では、0.5リットルのグラスが標準サイズ。男性がビアホ−ルに入って0.3リットルなんて注文しようモンなら、ウェイトレスに蔑まれ、舌打ちされても仕方がないくらい。ミュンヘンで毎年9月に開催される世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」では、1リットル(!)のジョッキしかないのだ。

 

バイエルン地方の大きなグラスにしても、その他の地方で使われる普通のグラスにしても、共通して言えることは、同じビールを何杯もおかわりするということ。日本のような「とりあえずビール」というのは存在しえない。ドイツではビールはあくまで主役でしっかり味わうためのものだから、とりあえず喉を潤すために、といった前置きのような扱い方は絶対にされないのだ。

 

食事をしながらビールを飲み、食べ終わってからもまたビールを追加。食後はそのままビールだけを飲み続ける。食事なしで飲みに行く場合は、ビールだけ注文。おつまみはナシかブレッツェルというパンがつまみ代わりとなる。「食事なしで飲みに行く」というのは、例えば夜に映画を見たあとちょっと飲んでいくとか、初めから夕食後の少し遅めの時間に友達と待ち合わせをし、純粋にビールだけを飲みに行くというような場合などだ。

 

おつまみもなしで、よくビールを何杯も飲み続けられるなぁと思うかもしれないが、これが意外と自然に体内に入っていくところが不思議なところ。なぜなら、ドイツのビールはものすごく美味しいから! 2杯目も他のものが飲みたくならない、もっとビールが飲みたい、と思ってしまうような美味しさなのだ。おつまみが要らないというのも、上質で深い味わいがあり、ビールそのものの味をしっかり楽しめるからだと思う。またそれとは別に、「一度気に入ったら、ずっとそれを求め続ける」「すぐに飽きたりしない。特に変化を求めない」といったドイツ人の性質も関係しているといわれている。だってこんなにビールが美味しいんだから、あえて他のものを飲む必要がない、そんな感じなのかも…。

 

 

 

 

 
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