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『エディタ・グルベロ−ヴァ オペラアリアの夕べ』を聴く

『エディタ・グルベロ−ヴァ オペラアリアの夕べ』を聴く

 




今回のバイエルン州立歌劇場日本公演の特別コンサ−トとして企画された、『エディタ・グルベロ−ヴァ オペラアリアの夕べ』と題されたコンサ−トを聴く(所見:10月9日 サントリ−ホ−ル)。指揮はウクライナ人の若手、アンドリ−・ユルケヴィチ、管弦楽は東京フィル。

 

筆者が初めて彼女の歌に接したのが1987年、彼女の2度目の来日公演であり、初めてのリサイタルであった。以来、日本はもとより海外でもほとんど毎年のように彼女の歌に接してきたが、近年、寄る年並みにはさすがのエディタも抗えないのだろう、以前のような『完璧な』歌唱は影を潜めているものの、逆に表現力にはより一層磨きがかかってきているのが彼女の歌の特徴だ。当夜のコンサ−トでも、前半に3曲、後半に2曲(この5曲がとんでもない曲ばかり!)、さらにアンコ−ルでも2曲を歌うという大サ−ビスぶりを見せた。

 




前半はまず、90年代初めにオペラ全曲としては役を降ろしてしまったモ−ツァルトの『後宮からの逃走』より 
コンスタンツェのアリア 「悲しみが私の宿命に」、エディタにしてみればこの難曲も慣らし運転のようにすら感じる。オ−ケストラの曲に続いて、2曲目がこれまた難曲中の難曲、ドニゼッティの『ランメルモールのルチア』(これまた最近では全曲を歌うことがなくなった)より ルチアの狂乱の場。今日の白眉と言っていい。それほどの出来栄え。もちろん往年のような完璧なものではなかったが、それを技術で補って聴かせるところが今の彼女だが、それがまた凄いレヴェル!それだからこそ、歌い終わった後は興奮のるつぼと化すわけだ。さらにオ−ケストラの小品を挟んで、ドニゼッティの『ルクレツィア・ボルジア』より 「私の願いをきいて〜彼は私の息子でした」(これもまた『狂乱の場』!)。これは今盛んに歌っている役柄だけに安心して聴ける。それにしても凄い。一音一音をきめ細やかに紡いでいくかのような彼女独特の歌唱は、他の追随を許さないのだ。

 

後半は2曲。まずはこれもまたと言うかのように、ベッリーニの『清教徒』より エルヴィ−ラの狂乱の場 「あなたの優しい声が」。『清教徒』もまた近年あまり歌われなくなった役柄のひとつで、ここまでくると私にとってはさながら“同窓会”のような感じ。エディタはここでも最弱音と高音を自在に操る自らの素晴らしい声と、数多の歌劇場で修羅場をくぐってきた大歌手だけが持つ説得力のある演技と存在感で観客を圧倒した。そしてプログラム最後の曲、ヴェルディの『椿姫』より ヴィオレッタのシェーナとアリア  「ああ、そはかの人か〜花から花へ」。しばらく歌っていなかったが、去年に久々にまた押し入れの中から引っ張り出してきたかのようなロ−ルだが、ヴィオッタの揺れ動く心の内面を表現することに力点を置いたもので、決してこのアリアが超絶技巧や最高音をひけらかすものではないことを暗に示しているかのようであり、オペラのアリアとは、こうして歌われるものなのだと言いたげな歌唱であった。アルフレードのパートをチェロが受け持つことで、一層そういった趣きとなっている。

 




アンコ−ルは本編のシリアスから一転、コミカルな2曲が選ばれた。最初に
バーンスタインの『キャンディード』より 「きらびやかに着飾って」。この曲を彼女が最初に歌ったのが1993年、以来彼女のレパ−トリ−のひとつとして歌ってきている。バ−ンスタインの『使徒』として、彼女が我々に伝えているかのようだ。そして最後にシュトラウスの『こうもり』より アデーレのアリア 「田舎娘の姿で」。エディタが聴衆に向かってほほ笑みながら「コ・ウ・モ・リ」と言うと会場は割れんばかりの拍手。身振り、手ぶりの演技を交えながら我々を刑務所長フランクと同じく完全にノックアウトして、聴衆のヴォルテ−ジも最高潮に達した。次々に差し出される手にいつまでも握手で応じているエディタを見守りながら、「これならまだまだ歌ってくれるに違いない」と思うとともに、2015年までスケジュ−ルが詰まっている彼女がいっそう良いコンディションで歌い続けてくれることを望みながら、会場を後にした。

 

 

 

 
| コンサートレビュー | 16:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事
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