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短期集中連載:皇紀2600年とクラシック音楽の知られざる関係(第9回)

短期集中連載:皇紀2600年とクラシック音楽の知られざる関係(第9回)

 

 

第4章 委嘱された『奉祝曲』

 

その2 ヴェレシュ:交響曲第1番 「日本風 (ヤパン・シンフォニア)

 




日本政府からの依頼を受け、ヴェレシュは交響曲(第1番)を作曲した。1940年5月9日、ハンガリーから帰国してきた書記官によって届けられたことから、その前に完成し、ハンガリ−の日本大使館で引き渡されたものであろう。同年12月、東京歌舞伎座で橋本國彦指揮により初演された。

 

「祝典曲」として作られたのだから、全体的にこの曲は明るい色調を帯びている。しかも、ヴェレシュ自身が自分の中にある「日本」のイメージを音で表現したような印象を受ける。しかし、彼自身は来日したことがなかったようで、日本人である私が聴くと、東洋的な音楽とハンガリーの民俗音楽を混ぜ合わせたような独特の音響空間が拡がっている。作品は3楽章からなり、全体的にはヒンデミットのようなモダニスティックな新古典主義風で、ミニマリズムのように繰り返されるリズムが特徴的な第1楽章、穏やかだがコーダに至って小爆発する第2楽章、ラプソディー風な終楽章からなる。「皇紀2600年」との絡みで忘れ去られてしまうには惜しい作品だと思う。演奏時間は約20分。

 

交響曲や協奏曲など多くの作品を作曲していたが、戦後ヴェレシュは共産化した祖国を嫌って「ソ連の影響がなくなるまで」と言い残してスイスに事実上の亡命を行う。それにより社会主義政権下のハンガリーでは、彼の作品の演奏が禁じられることになったのだが、教え子のハインツ・ホリガ−や、ピアニスト、アンドラ−シュ・シフらが取り上げ、バルト−ク、リゲティ、クルタ−クらの流れをつなぐ重要な作曲家として再評価されるようになった。現代的手法とハンガリーの音楽的伝統を結合させ、洗練された旋律と清澄な表現が特徴的。かくして21世紀になり再評価を受けている。

 

2000年に日本ハンガリー友好協会が「音楽史上の貴重な財産」であるこの「日本交響曲」の再演を日本で実現させる。これを聴いたハンガリー国立交響楽団の団長ラズロ・ホルバ−トが感激し、2002年1月にハンガリー国内の演奏会で取り上げ、CD化もされた。2002年7月16日、ハンガリー訪問中の天皇行幸の際、ハンガリー大統領主催の晩餐会において同氏からこの曲のCDを贈っている。

 

 

 

 
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