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ブニアティシヴィリ/リスト作品集

ブニアティシヴィリ/リスト作品集

 




フランツ・リスト:

『愛の夢』第3番変イ長調 S.541-3

ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178

メフィスト・ワルツ第1番『村の居酒屋での踊り』 S.514

『悲しみのゴンドラ』第2稿 S.200/2

前奏曲とフーガ イ短調 BWV.543J.S.バッハ曲/リスト編曲 S.462-1

 

カティア・ブニアティシヴィリ(ピアノ)

 

録音時期:20101010-14

録音場所:ベルリン、マイスターザール

録音方式:デジタル(セッション)

 

ソニ−ミュ−ジック CD SICC1451 2,520

 

 

フランツ・リスト:ピアノ作品集  カティア・ブニアティシヴィリ デビュ−

 

数多くのすぐれた音楽家を輩出してきた国グルジアからまたまた新星が登場。その名もカティア・ブニアティシヴィリ。まだ23歳という若さながら、マルタ・アルゲリッチやギドン・クレーメル、パーヴォ・ヤルヴィといった偉大なアーティストからも賞賛され、ソニー・クラシカルと専属契約を結んだ彼女がソロ・デビュー作に選んだのは、2011年が生誕200年というフランツ・リストの作品集。

 

カティア・ブニアティシヴィリは、1987年グルジアのトビリシ生まれ。トビリシ中央音楽学校を卒業後、トビリシ国立音楽院に入学。6歳よりリサイタルやオーケストラとの共演を行っている。12歳から本格的に演奏活動を行っており、ルガーノ、ジュネーヴ、ヴェルビエ、サンクト・ペテルブルク等の音楽祭にも招かれているのをはじめとして、多くのヨーロッパの主要なホールで演奏会を行っている。

 

2003年ホロヴィッツ国際コンクールでは特別賞受賞。 2008年にはショパン:ピアノ協奏曲第2番でカーネギー・ホールにデビュー。同年アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール3位並びに最優秀ショパン演奏賞、オーディエンス・フェイバリット賞受賞という輝かしい経歴を持っている。

 

以前彼女は、「アルゲリッチに憧れる」と語ったそうであるが、もちろん周囲も、彼女は「アルゲリッチの再来」と呼ばれているだけあって、彷彿とさせるほどの演奏、マグマが噴出するような激しいテンペラメントを聴かせている。まだ若いからだろうか、荒削りな所は致し方ない(それもある意味アルゲリッチゆずり?)。

 




耳を澄ませば、リストの世界観が見事に立ち現れる。空間構築力と描写力が抜きんでた演奏。音楽に対する踏み込みの良さが半端じゃない。ソナタでは、ブニアティシヴィリ自身がライナ−ノ−トでも記しているように、この曲のサブテキストがゲーテの「ファウスト」であると見るならば、コーダでは悪魔メフィストが闘いに敗れ、ついにファウストが女性的なものに包まれながら救済されるという静かな勝利が描かれているのではという気がしてならない。それはあたかもワ−グナ−の「トリスタンとイゾルデ」を観た時のようでもあり、ああ、この曲はこんな風にも演奏できるのか!と、まさに目からウロコの解釈をされた。一本取られたといった感じだ。また、主要主題が様々な調で『変容』を繰り返した末、ほぼ無調に至るという曲の構造を彼女は聴き手に示してくれている(これはリストの作品の進化を予言しているのだ)。そのことは彼女の深い思慮に裏打ちされたものでもあり、ソナタの次に「メフィスト・ワルツ第1番」と「悲しみのゴンドラ」を並べて、その『進化』の過程をわれわれに『再現』してくれている。

 

また、最後のバッハの編曲でのオルガンを思わせるような豪壮な響きも素晴らしいし、「メフィスト・ワルツ」での鋭く小気味よい切り込みやダイナミックな表現には快感さえ覚える。それに対比する1曲目の「愛の夢」も瑞々しい弱音を主体にした静けさに満ちたもので胸を打つ。彼女の魅力を伝える成熟したしかも鮮烈な演奏を聴いていると、キラキラと光り輝く若く眩い才能の出現に心から敬意を表したいものである。

 

 

 

 

 
| CD・DVDレビュ− | 14:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事
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