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クラシック専門 音楽マネジメント
2010.04.30 Friday
欧州クラシック通信(2010.04.30.)
ガランチャも「カルメン」をキャンセル
マリス・ヤンソンスがウイーン国立歌劇場の音楽的校訂上演「カルメン」をキャンセルし、アンドリス・ネルソンスに交代したばかりだが、今度はタイトルロールを歌うはずだったエレーナ・ガランチャもキャンセルというニュースが飛び込んできた。代役はブルガリアのメゾソプラノ、ナディア・クラステヴァ。 ガランチャのマネージメント・オフィスからの連絡によると、4月中旬に簡単な手術を行ない、4月22日まで休養する予定だったものが、予期しなかった状況により、術後の経過が悪く、体力的に大役を果たす事は不可能であり、医者の忠告により、あと2週間は完全に休養した上、本格的な活躍は5月末以降にする事に決定した。というものだが、真偽の程は定かではない。この「カルメン」はホ−レンダ−最終年の目玉企画だったのだが、相次ぐキャンセルで、最大のスキャンダルとなった形だ。 文:三宅坂 幸太郎(音楽ジャ−ナリスト) 2010.04.26 Monday
帰国
26日、朝早起きして、大家一家と朝食を共に摂る。子どもたちの登校と同時に私も家を離れて西駅へ。そこで今回偶然ウィーンで出会い、帰国便も一緒だった知人と合流。ここで知人がナッシュマルクトに行きたいとのことで、少しの時間だが行くことにした。
ウィーンの台所とも胃袋ともいわれるナッシュマルクトには新鮮な食材や世界中の食材があり、またそれらを調理して我々に提供してくれる屋台などがある。 今の季節、ナッシュマルクトにはシュパーゲル(白アスパラガス)が所狭しと並んでいる。まだ大半は小ぶりなのだが、中にはしっかりとした太さのものもあって、美味しそうだった。来週にはしっかりとしたシュパーゲルが棚に並ぶことだろう。 2010.04.26 Monday
ユロフスキ/ ウィーン交響楽団
25日、この日3回目のコンサートは、19時30分よりこれまたウィーン楽友協会で、ウラディーミル・ユロフスキ指揮/ウィーン交響楽団で、曲目はムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」とブリテンの歌曲「Les Illuminations」(ソプラノ:クリスティーネ・シェーファー)、そしてチャイコフスキーのマンフレッド交響曲の3曲。
マンフレッドといえば、2週間前にトーンキュンストラー管弦楽団の演奏会で、シューマンの劇音楽「マンフレッド」全曲を聴いているが、シューマンのそれは、オーケストラ以外に合唱、それに4人のソリストを要するが、チャイコフスキーのそれはオーケストラのみでこの戯曲の意味するところを表現するというわけで、そこが聞き物であろう。 かく言う私もシューマン作品と同様、初めて実演を聴く作品。 ユロフスキはモスクワ生まれ。指揮者の父を持ち、まだ若い指揮者ながら、ロンドンフィルの首席指揮者に就任するなど、今若手有望指揮者として注目の的のひとりだ。今回は彼を聴いてみたいのでやってきた次第。 1曲目の「はげ山」から何かただ者ではない雰囲気を放っている。要するにオーラを感ずるような演奏なのだ。それは後半の「マンフレッド」も同じで、穿った見方をすると「お国もの」のレパートリーだから、得意なんだともとれるのだが、その域を越えているのは間違いない。「マンフレッド」ではあたかも詩やそれとも視覚的要素(実際に聴きながら、バレエとしてやっても面白いかもと思った)が目の前に存在しているかのような音楽での説得力を充分に持った演奏なのだ。このユロフスキ、恐るべき若手がまたひとり現れたというのが正直なところ。 ブリテンの歌曲に登場したシェーファーは端正な歌唱を聴かせてくれて好演。 2010.04.26 Monday
トーンキュンストラー管弦楽団
25日、この日ふたつ目のコンサートは16時よりウィーン楽友協会で、アンドリュー・リットン指揮/トーンキュンストラー管弦楽団のコンサートを聴く。曲目はブラームスのピアノ協奏曲第2番(ピアノ:ギャリック・オールソン)とチャイコフスキーの交響曲第5番の2曲。
先ほどのウィーンフィルがあまりに素晴らしすぎて、技術的に不満が残るのだが、そんなことを微塵も感じさせないほど、暖かい聴衆がそこにいる。そんな寛容な世界があることに胸を撫で下ろしたのであった。 2010.04.26 Monday
ティーレマンの第九その5
25日、11時よりウィーン楽友協会でティーレマン指揮/ウィーンフィルをまたもや際限なく聴く。曲目は22日と同じく、ルジツカの新作、Zuruecknehmenと、ベートーヴェンの交響曲第9番。このコンビによるベートーヴェン・ツィクルスの最終回であり、映像収録が行われている。 カメラは、舞台上手および下手に各2台、上手奥に1台、客席左右にそれぞれ1台ずつ、正面後ろの立ち見スペースに1台、そしてバルコンに1台の合計9台が備えてある。 第九はそれまでの演奏と同じくスケールの非常に大きな演奏であるが、これまでと違うのが、細部にわたって、キメが細かく詰めがきちんと出来ていること、そして良い意味での安全運転がされていることだ。昨日のような超爆演だと、どうしてもキズが多くなってしまいがちだが、今日はキズの少ない演奏になっている。 だからといって、魅力のない演奏にはなっていなくて、素晴らしいものであったことは言うまでもない。 演奏後の拍手のすさまじかったこと。何度も舞台へ呼び出されるティーレマンと歌手たち。 舞台からオーケストラが去ったあとも都合5回も呼び出されたティーレマン、ウィーンフィルとのベートーヴェン・ツィクルスも無事に終わり、あとはDVDの発売と秋からの同コンビによるツアーに焦点が移ることとなる。 2010.04.25 Sunday
最終日
25日、今日も晴天のウィーンです。すがすがしい気分になります。 今日もコンサート、しかも3公演を立て続けに聴きます。まずは11時から、ティーレマン指揮/ウィーンフィルをまたまた、昼食をはさんで16時からアンドリュー・リットン指揮/トーンキュンストラー管弦楽団を、そして19時30分からウラディーミル・ユロフスキ指揮/ウィーン交響楽団のコンサートをいずれも楽友協会で聴きます。 2010.04.25 Sunday
ウェルテル
24日、19時30分よりウィーン国立歌劇場で、マスネの歌劇「ウェルテル」を観る。 先ほどのティーレマンとウィーンフィルがあまりに素晴らしすぎて、観るのをためらったほどだったが、せっかくのチケットを無駄にはできないということで、行ったのであった。 「マノン」に次いでマスネの代表的オペラであるこの作品は、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を原作にしている。 とにかく旋律が美しい。そして抒情的な中にひめた熱情が沸き立つような作品だ。特に第3幕からエンディングまでの情熱的な盛り上がりは筆舌に尽くしがたい。 特にすばらしかったのがシャルロッテ役のヴェセリーナ・カサローヴァと、題名役のラモン・ヴァルガス。高ぶる想いと現実に心揺さぶられ、押さえきれない愛を熱唱してくれた。 先にも述べたが、昼間のティーレマンとウィーンフィルがあまりに素晴らしすぎて、観るのをためらったほどだったが、充分過ぎるほどの上演内容であった。 2010.04.25 Sunday
ティーレマンの第九その4
24日、15時30分より、ウィーン楽友協会でティーレマン指揮/ウィーンフィルをまたまた聴く。曲目は今日はベートーヴェンの交響曲第9番の1曲のみ。 基本的にはこれまでの2回と同じテンポおよび演奏だが、はじめからティーレマンもオーケストラも気力が充満している。要するに気合いの入り方が違うのだ。それは多分に映像収録が行われていることと関係があるのだろう。聴衆も手に汗握り、一瞬たりとも見逃すまい、一音たりとも聴き逃すまいという張りつめた空気が会場を支配している。 特に印象深かったのが第3楽章。ややゆっくり目のテンポながら、実に天国的に美しく演奏していた。 対する第4楽章は聴衆により革新的に聴こえる。冒頭部分から、これまでのテーマを否定するチェロの圧倒されるほどの音圧と、第4楽章のテーマをチェロが果たして会場に聴こえるのかと思うほどのピアニシッシモで奏するギャップが、聴衆により緊迫感と集中力を高めていく。合唱が加わると、さらに高揚感まで高まって、怒濤の勢いでクライマックスへとなだれ込んでゆく。 最後の一音が楽友協会の独特の響きを得て消え去って、果たしてどのくらいの間静寂があっただろうか、私にはそれがとても長く感じられたが、それは本当の意味での余韻に酔いしれる時間だった。私の頬には自然とひとすじの涙がつたわった。そして次の瞬間、誰かがその静寂を勇気をもって破ったと同時に、楽友協会が揺れるほどの怒濤の拍手とブラボーの嵐。これまで体験したことのない状態に陥ったのだった。 聴衆もカタルシス状態で、ティーレマンとオーケストラを熱狂的に支持する。オーケストラが舞台を去っても、多くの聴衆は帰ることなく、拍手はなり止むどころか、逆に大きくなる始末。ティーレマンがひとりで、または歌手たちを連れだって舞台へ現れることなんと実に5回!興奮醒めやらぬ聴衆は名残惜しげに余韻残る楽友協会をあとにしたのだった。 2010.04.25 Sunday
最後の週末
24日、今日は今滞在中の最後の土曜日です。明日は朝からコンサートなので、大家一家と一緒に朝食をとることになりました。また当分会わない(と思いますが、この夏日本に休暇に来るかもしれません)ので、名残惜しげにいろんな話をしました。
お昼前からは、調べものの続きをして、15時30分から楽友協会でティーレマン/ウィーンフィルのコンサートを聴き、その後、場所を国立歌劇場に移して、マスネの歌劇「ウェルテル」を観ます。 2010.04.24 Saturday
ばらの騎士
23日、18時よりウィーン国立歌劇場で、リヒャルト・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」を観る。 何度このシェンク演出の舞台を観たことだろうか。 この演出、今年の秋で42年になる。非常に伝統的な舞台だが、いつ観ても新たな発見のあるもので、興味深い。 だが今回の配役にはいささかガッカリだ。まずオックス役のバンクルは完全に役不足。この役を下世話にしてしまった。次にソフィー役のファリーは、声は出るが、叙情的な節回しが全くできない。元帥夫人役を歌うメルベートは声が全く通らず、オクタヴィアン役のセリンガーがやっと及第点。指揮のフィッシュも、シュトラウスの薫りのまったくしない演奏で、ガッカリした。
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