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クラシック専門 音楽マネジメント
2011.08.31 Wednesday
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第5回)
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第5回) ドイツの代表的ビール(その2) まろやかでフルーティーな上面発酵ビール Weißbier(ヴァイスビア)/Weizenbier(ヴァイツェンビア)
いずれも原料の最低50%が小麦であることが条件で、少し濁った感じの色が特徴。味は実にまろやかで甘みがあり、とってもフルーティー。炭酸が効いているため、フレッシュな味わいも楽しめる。醸造元の多くは、主発酵の後でボトリングし、ボトル内で発酵を完了させる方法をとっている。アルコール度数が高めで少しくせのあるビールなので、ちょっと苦手な人もいるかもしれないが、この手の味が好きな人はハマること請け合い。 最近ではヴァイスビアの人気もバイエルン州に留まらず、北の方へ徐々に広がってきているよう。と言っても北部でヴァイスビアを飲める場所はごくごく限られているし、どうせなら「バイエルンビールの代名詞」とも言えるヴァイスビアは、ぜひバイエルンで飲みたいところ。ヴァイスビアには、下の方が細くなっている専用のグラス(容量0.5リットル)があり、レストランなどでは必ずこのグラスで出される。日本ではめったに味わえないビールなので、試してみる価値大! Kölsch(ケルシュ)
Altbier(アルトビア)
Berliner Weiße(ベルリーナー・ヴァイセ)
ここでは代表的な種類のみご紹介したが、これだけの種類を全部試すのもけっこう大変だ。ヴァイスビアは北ドイツではほとんど飲めないし、ケルシュはケルンにしかないので、自分の足で飲み歩かねばならないのだが、それこそ旅の醍醐味であって、新たな街を訪れるごとにその地元のビールを試してみて、あなたのお気に入りのビールを見つけるのもドイツの旅の楽しみのひとつだと言える。また同じ種類でもメーカーごとに少しずつ味が違うので、それらを比べてみるのも面白いと思う。 2011.08.30 Tuesday
ブニアティシヴィリ/リスト作品集
ブニアティシヴィリ/リスト作品集
『愛の夢』第3番変イ長調 S.541-3 ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178 メフィスト・ワルツ第1番『村の居酒屋での踊り』 S.514 『悲しみのゴンドラ』第2稿 S.200/2 前奏曲とフーガ イ短調 BWV.543(J.S.バッハ曲/リスト編曲 S.462-1) カティア・ブニアティシヴィリ(ピアノ) 録音時期:2010年10月10-14日 録音場所:ベルリン、マイスターザール 録音方式:デジタル(セッション) ソニ−ミュ−ジック CD SICC1451 ¥2,520 フランツ・リスト:ピアノ作品集 カティア・ブニアティシヴィリ デビュ− 数多くのすぐれた音楽家を輩出してきた国グルジアからまたまた新星が登場。その名もカティア・ブニアティシヴィリ。まだ23歳という若さながら、マルタ・アルゲリッチやギドン・クレーメル、パーヴォ・ヤルヴィといった偉大なアーティストからも賞賛され、ソニー・クラシカルと専属契約を結んだ彼女がソロ・デビュー作に選んだのは、2011年が生誕200年というフランツ・リストの作品集。 カティア・ブニアティシヴィリは、1987年グルジアのトビリシ生まれ。トビリシ中央音楽学校を卒業後、トビリシ国立音楽院に入学。6歳よりリサイタルやオーケストラとの共演を行っている。12歳から本格的に演奏活動を行っており、ルガーノ、ジュネーヴ、ヴェルビエ、サンクト・ペテルブルク等の音楽祭にも招かれているのをはじめとして、多くのヨーロッパの主要なホールで演奏会を行っている。 2003年ホロヴィッツ国際コンクールでは特別賞受賞。 2008年にはショパン:ピアノ協奏曲第2番でカーネギー・ホールにデビュー。同年アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール3位並びに最優秀ショパン演奏賞、オーディエンス・フェイバリット賞受賞という輝かしい経歴を持っている。 以前彼女は、「アルゲリッチに憧れる」と語ったそうであるが、もちろん周囲も、彼女は「アルゲリッチの再来」と呼ばれているだけあって、彷彿とさせるほどの演奏、マグマが噴出するような激しいテンペラメントを聴かせている。まだ若いからだろうか、荒削りな所は致し方ない(それもある意味アルゲリッチゆずり?)。
また、最後のバッハの編曲でのオルガンを思わせるような豪壮な響きも素晴らしいし、「メフィスト・ワルツ」での鋭く小気味よい切り込みやダイナミックな表現には快感さえ覚える。それに対比する1曲目の「愛の夢」も瑞々しい弱音を主体にした静けさに満ちたもので胸を打つ。彼女の魅力を伝える成熟したしかも鮮烈な演奏を聴いていると、キラキラと光り輝く若く眩い才能の出現に心から敬意を表したいものである。 2011.08.29 Monday
欧州クラシック通信(2011.08.29.)
テノール歌手のリチートラ 事故で重体
リチートラは、人気・実力ともに、イタリア人テノール歌手の第一人者。「パヴァロッティの再来」とも言われる。シチリア系の両親のもとに生まれ、豊麗で明るく暖かみのある声を持っている。情熱的で叙情的な表現に優れており、ムーティに認められミラノ・スカラ座の主役を次々と務めた。2002年にパヴァロッティの代役を務めて注目され、その後プラシド・ドミンゴが自らの後継の1人に挙げるなど、「ポスト3大テノール」のひとりと目される人気歌手。来月のボローニャ歌劇場来日公演で、ヴェルディの『エルナーニ』の主役を歌う予定になっているが、周辺では「絶対に無理」としている。 2011.08.29 Monday
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第4回)
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第4回) ドイツの代表的ビール 最低限この種類さえ知っていれば何とかなる! という最もポピュラーなドイツ・ビールをチェックしておこう。ドイツ・ビールは種類によってグラスの形状やサイズも異なるのがユニークなところ。それぞれのビールの特徴を案内する。 すっきりとした味わいの下面発酵ビール Pils(ピルス)/Pilsner(ピルスナー)
ピルスは全国どこへ行ってもあるが、特に北ドイツでよく飲まれるビール。独自のビール文化を持つ南ドイツ・バイエルン州では、ピルスの販売数は全体のわずか25%あまりを占めるのみだ。 Helles(ヘレス)/Lager hell(ラーガー・ヘル)/Export hell(エクスポート・ヘル)
「Export」は普通のヘレスよりアルコール度数が少し高め。これは、もともと輸出用に作られていたビールだったため、長い輸送期間に耐えられるよう強めに醸造されたことに由来する。 Dunkles(ドゥンケルス)/Lager dunkel(ラーガー・ドゥンケル)/Export dunkel(エクスポート・ドゥンケル)
Schwarzbier(シュヴァルツビア)
このビールは下面発酵で造られ、アルコール度は約5%。醸造元により味が少しずつ異なる。このビールのダーク カラーは、焙煎したモルトを使用しているため。黒ビールコブレットというグラスを使い、約8℃で飲むのがベストとされている。 2011.08.29 Monday
欧州クラシック通信(2011.08.29.)
ザルツブルク音楽祭の東日本大震災救済公演で、20万ユーロ収益
文:三宅坂 幸太郎(音楽ジャ−ナリスト) 2011.08.27 Saturday
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第3回)
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第3回) ドイツビール注文のポイント
飲食店でのメニューには、ビールの銘柄・種類・サイズ・値段の順に記載されていることがほとんど。銘柄は店によって千差万別だが、ドイツで全国的に流通している数タイプと、あれば地ビールが用意されているのが通常。ドイツ全国どこでもメニューに登場するビールの種類を覚えておくと、注文もスマートにできるというもの。 「とりあえずビール」ではなく「最後までビール」!
バイエルン地方の大きなグラスにしても、その他の地方で使われる普通のグラスにしても、共通して言えることは、同じビールを何杯もおかわりするということ。日本のような「とりあえずビール」というのは存在しえない。ドイツではビールはあくまで主役でしっかり味わうためのものだから、とりあえず喉を潤すために、といった前置きのような扱い方は絶対にされないのだ。 食事をしながらビールを飲み、食べ終わってからもまたビールを追加。食後はそのままビールだけを飲み続ける。食事なしで飲みに行く場合は、ビールだけ注文。おつまみはナシかブレッツェルというパンがつまみ代わりとなる。「食事なしで飲みに行く」というのは、例えば夜に映画を見たあとちょっと飲んでいくとか、初めから夕食後の少し遅めの時間に友達と待ち合わせをし、純粋にビールだけを飲みに行くというような場合などだ。 おつまみもなしで、よくビールを何杯も飲み続けられるなぁと思うかもしれないが、これが意外と自然に体内に入っていくところが不思議なところ。なぜなら、ドイツのビールはものすごく美味しいから! 2杯目も他のものが飲みたくならない、もっとビールが飲みたい、と思ってしまうような美味しさなのだ。おつまみが要らないというのも、上質で深い味わいがあり、ビールそのものの味をしっかり楽しめるからだと思う。またそれとは別に、「一度気に入ったら、ずっとそれを求め続ける」「すぐに飽きたりしない。特に変化を求めない」といったドイツ人の性質も関係しているといわれている。だってこんなにビールが美味しいんだから、あえて他のものを飲む必要がない、そんな感じなのかも…。 2011.08.26 Friday
ウォルフガング・サヴァリッシュ
ウォルフガング・サヴァリッシュ
ウォルフガング・サヴァリッシュというと、堅実な指揮ぶりで、全然面白くないという風に評されることがあるが、彼の貴重な音楽遍歴などを考えると、そのような評価は値しない。むしろカ−ル・ベ−ム亡き後のドイツ、オ−ストリアの至宝といっても過言ではないし、実際にベ−ムはそのような趣旨の発言をしている。
音楽が終わっても、いつまでも拍手は鳴りやまなかった。サヴァリッシュが何回も舞台に現れても拍手が衰えることはなかった。オケが退場しても聴衆の多くは逆に立ち上がり舞台の方に寄ってきて拍手を続けた。N響ではめったにお目にかからないスタンディング・オベイションだ!舞台は空となり客席の照明は全部ついている。何分たっただろうか。舞台下に押し寄せ拍手を続ける聴衆に応え、ようやくサヴァリッシュが姿を現した。拍手と歓声がひときわ高くなった。サヴァリッシュは何回も両手を上げ聴衆に応え、そして去っていった。ようやく拍手が止み人々は帰り始めた。
2011.08.25 Thursday
欧州クラシック通信(2011.08.25.)
グラインドボーン音楽祭の時期音楽監督は、ティチアーティ
文:三宅坂 幸太郎(音楽ジャ−ナリスト) 2011.08.25 Thursday
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第2回)
短期集中連載 ドイツ・ビ−ル紀行(第2回) ドイツ・ビールの特徴
ドイツ・ビールの種類の踏み込んだ解説は別の機会に譲るとして、とにかく一目で分かる違いと言えば色。黄金色、黄色、琥珀色に黒などなかなかカラフル。濃色ビールは一見苦味が強そうな印象があるかもしれないが、色は麦芽、苦味はホップに大きく左右されるので、色と苦味の強さは比例しない。また、濁ったビールもドイツではよく見かけられる。これは酵母をろ過していない澱入りビールで、味わいがよりナチュラルだという。 ドイツ・ビールの平均的なアルコール度数は4.5〜6%前後で日本のビールとあまり違わない。味わいは日本のビールよりもむしろまろやかで甘みのあるタイプも多く、特に女性に多い「苦味のせいでビールは苦手」という人でも親しみやすいと思う。また、ドイツ・ビールはキンキンに冷やすことはせず、だいたい8℃前後が飲みごろの温度といわれている。 ビールは「飲むパン」
毎年春にある「復活祭」前の40日間は断食を行う期間で、特にこの間はどのように栄養を摂取するか、ということが非常に重要な課題であった。そこで、“断食とは食べることを禁じているのであって、液体状のものを口にする行為は断食を破ることにはならない”という見解で、修道士たちは麦からできた液体=ビールをせっせと飲んでいたという。これで断食期間も、同じく麦からできているパンを食べるように、栄養をとっていたというわけだ。 ビールを「液体状のパン」として日々飲んでいた修道士たち。想像すると、それだけで何とも面白い光景なのだが、さらに驚かされるのが、彼らが一日に飲むことを許されていたビールの量は、なんと5リットル! しかも17世紀前半ごろからは、断食時には「さらに栄養価の高いビールを」ということで、アルコール度数が普通より高めのものが造られていたということ。強いビールを毎日何リットルもガブガブ飲んでいたドイツの修道士たち(しかも空きっ腹に…)。 この断食のときに強いビールを飲むという習慣は、バイエルン地方に今でもしっかり残っていて、毎年3月には「強いビールの季節(Starkbierzeit)」として、各ビアホール、ドイツ料理レストランでアルコール度数の高い特別ビールを飲むことができる。 2011.08.24 Wednesday
ラウンジで最後のひととき
ホテルに戻り、預けていた荷物を受け取って、スワンナプーム空港へ。チェックインをして、出国検査、セキュリティチェックを終えてラウンジに入室する。これがバンコクでの最後のひとときとなる。
21時55分に登場開始、そして22時25分にはバンコクを出発し、機上の人となる。
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